誰かの為のラブソング
「今まで学校を休んでいたのはまた発作が来て、愛ちゃんや理久に迷惑かけたくなかった。
でも、理久に言われたの。
そうやって一人で塞ぎ込む方がかえって迷惑かけてるって。
よけいに心配だって。
あたし、全く見えてなかったの
。
あたしが逃げてるから、周りのみんなによけいに迷惑かけてるってことが…
心配してくれてるみんなの気持ちを踏みにじっていただけなんだ」
それを気づかせてくれたのは
ユウだった。
自分の為じゃなく、心配してくれているみんなの為にも、あたしが逃げるわけにはいかないんだ。
「だから…もう逃げないって、決めたの…」
愛香は突然、リズを力一杯抱きしめた。
「愛…ちゃん?」
「あたしとリズは親友でしょ?
なんで、もっと早く言ってくれなかったのよっ
あたしだって、但馬から少ししか聞いてなくて、わからなかったんだよ?
リズに嫌われたんじゃないかってずっとふさぎ込んでたんだからっ!
リズはあたしのこと親友だって思ってないんだって、ショックだったんだから!」
愛香はリズの首元で泣いていた。