誰かの為のラブソング

「…なんでっ?
なんで本当のこと言ってくれないの?!」

リズは理久に詰め寄った。


「あたしは嫌だよ!
こんな理久みたくない!

嫌っーー」


突然、包み込むように理久はリズを抱き寄せた。


「っ…理…久 …?」


理久の抱きしめる力が強すぎてリズは身動き出来なかった。

身体を離そうとしても力が入らない。


「…

オレは…

ずっとお前の傍にいて守ってやりたいんだ…

どんなに迷惑かけたっていい…

心配かけてくれていいんだ。

オレを頼ってくれるなら。

今のままでもいいんだ…

お前がずっとオレの傍にいるなら…

お前がいなくなるのが嫌なんだ…」


ぎゅっと理久はリズを抱きしめた。



「…あたしは…
どこにも行かないよ…

…だって、理久…

あたし達は…」


リズは理久の胸の中で静かに呟いた。
理久の気持ちに応えるように。






「……好きだ
リズ…」






心の底から溢れ出た理久の想いにリズは言葉を失った。












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