誰かの為のラブソング


「…川嶋、
聞いてないだろ俺の話。」


珍しく不機嫌そうな先生。



「聞いてます。
わかってます。
今度遅刻したら、朝礼で反省文ですよね!
なんなら、駅の掃除でもなんでもしますっ!」


投げやりに言葉を吐いたリズは思わず、ハッとした。





…駅。






リズの脳裏に



今朝の光景が蘇った。




絶望的な




あの彼の涙…




まるで



誰かに助けを求めているようだった。






心が叫びを上げていた。





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