誰かの為のラブソング

「……お前さ
これだけは言っとくからよく聞いとけよ」



理久はわずかな静寂を破るかのように声を張り上げた。




「男が泣くってのは相当カッコ悪いんだよ。

こんなカッコ悪いことを
わざわざご丁寧に教えてやる
俺の気持ち考えてから、物事を喋りやがれ。 」




そう言いながら、理久はリズの額に向かって、人差し指をコツンと当てた。



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