誰かの為のラブソング
「じゃなくて~!
ま~た、話 聞いてないよーリズったら。
また但馬の野郎でしょ?
だいたい、リズが考え事してる時って、但馬が絡んでるし~
またアイツ、何かリズにしたの?」
愛香は、怒りの矛先を理久に変えたようだ。
「ううん、違うよ。
ちょっと考えごとしてただけ。
ごめんね、愛ちゃん」
「…それなら、
いいけどぉ~。
ま、とことん付き合い悪いあんたを今さら誘わないよー。
ど~せ、断るの分かってるしぃ。」
チラリと横目で見ながら、愛香はニヤリと笑った。
「うぅ~本当にごめんね~バイト休めないし~」
「はいはい。
また気が向いたら たまには付き合ってよね~。
きっと気に入るし。
RozeeL(ロゼル)は将来、絶対有名になるバンドだし~」
そう言いながら、愛香は得意気に微笑んだ。