誰かの為のラブソング
まだ心の準備が出来てないというのに愛香は、迷わずインターホンを押した。
家の門から、自宅までの距離が恐ろしく長いこの豪邸は、水を打ったように静まり返っていた。
「…誰も出ないか…
そんなにインターホンを取るまで時間が掛かるほど広すぎる家じゃあるまいし。」
愛香は腕を組みながら、う~んと唸った。
「…愛ちゃん、
充分広い家だよ…」
「あ~なんかイライラするぅ!」
愛香はインターホンを連打した。
「ちょっ!
何やってんのよっ!
愛ちゃん!」
「~ど~せ、カメラで見て、いたずらとか思ってんじゃないの?!
場違いなあたしらだし!
なんか、ムカつく! 」
「愛ちゃんっ!!
やめてよ~!
ここ、理事長の家なんだからっ!」
「えっ??? 」
興奮気味の愛香をなだめるようにリズは愛香の腕をギュッと掴んだ。
「ここっ、うちの学校の理事長の家なの。」
「え???」
「息子なんだって。
不登校してるクラスメートって。」
愛香の開いた口はしばらく閉まらなかった。
家の門から、自宅までの距離が恐ろしく長いこの豪邸は、水を打ったように静まり返っていた。
「…誰も出ないか…
そんなにインターホンを取るまで時間が掛かるほど広すぎる家じゃあるまいし。」
愛香は腕を組みながら、う~んと唸った。
「…愛ちゃん、
充分広い家だよ…」
「あ~なんかイライラするぅ!」
愛香はインターホンを連打した。
「ちょっ!
何やってんのよっ!
愛ちゃん!」
「~ど~せ、カメラで見て、いたずらとか思ってんじゃないの?!
場違いなあたしらだし!
なんか、ムカつく! 」
「愛ちゃんっ!!
やめてよ~!
ここ、理事長の家なんだからっ!」
「えっ??? 」
興奮気味の愛香をなだめるようにリズは愛香の腕をギュッと掴んだ。
「ここっ、うちの学校の理事長の家なの。」
「え???」
「息子なんだって。
不登校してるクラスメートって。」
愛香の開いた口はしばらく閉まらなかった。