誰かの為のラブソング
「う……ん。
服、返しにいかなきゃいけなくてさ。」
「服??」
「う…ん。
この前のバイト帰りにね、
駅の広場で歌ってた人に服を借りたんだ…。
だから…」
「それって!!
スゴい人集まってた?!」
愛香はリズの言葉を遮ると、爛々と目を輝かせた。
「えっ…うん…
もの凄い人だったよ?」
「もうっリズって
やってくれるよー!」
「えっ?」
愛香はとても嬉しそうにリズを見つめた。
「それって、ユウだよ。」
「…ユウ…?」
「そう。
元RozeeL(ロゼル)のボーカルの ユウ。
かなりの有名人。」
愛香は得意げにリズを見つめては微笑んだ。