誰かの為のラブソング
「でもさ…
あたしの全てなんだよね…。
RozeeL(ロゼル)に出会ってから、あたし、変わったんだ…。」
だから、ロゼルが好きなんだと、愛香は真っ直ぐに何かを見据えながら、こう付け加えた。
「……………。」
愛ちゃんも同じなんだ。
そう思うと、リズは少し安心した。
何かにすがりたいと切に願っていたんだ。
一人ではどうしようもないことが多すぎるこの世の中で、
誰かに後ろから背中を押してもらいたかったんだ。
その一歩の勇気をくれる
何かを欲しているんだ。
あの彼の歌は、
あたしを満たしてくれるかもしれない。
リズはそんな気がした。