誰かの為のラブソング
淡々と音色に合わせ歌っていたが、ギタースタイルは誰よりも力強さを感じさせた。
ユキのギターがバンドを引っ張って行っているような気がした。
「愛ちゃん…
ロゼルの曲は誰が書いてるの?」
リズは素朴な疑問をぶつけた。
「ん?もちろん、
ユキだよ~。
今のRozeeL(ロゼル)は、しいて言えばオルタナティブロックの分類に入るかな~
なんかねジャンル分けが難しくて、ハードコアとも言われてるし。
ギターはヘヴィメタルに限りなく近いし。」
あ。ロゼル↑ではなくてロゼル↓ね。
と愛香は、RozeeL(ロゼル)の呼び方を訂正した。
「ユウがいた頃のRozeeL(ロゼル)はミクスチャーロックの類でさ、
ユウが作曲して、ユキが作詞してたんだ~まぁ反対の時もあったけど。
だから、今のRozeeL(ロゼル)と 昔のRozeeL(ロゼル)は全くの別物かなぁ…。」
そう言った愛香の表情はどこか淋しげだった。