血の契約
小瓶を受け取った王様は躊躇うことなく、それを口に含みます。
…すると、どうでしょう。
力がみるみる湧き上がってくるではありませんか。
<これで、弟に王位を取られずに済む>
そう確信した王様。液体を飲んだ数日後に狂ったように弟を殺してしまいました。
誰も王様を邪魔するものはいなくなり、王様はふと考え付きます。
<天界や魔界も我が手にいれたら、領土も広がり国民は喜ぶんではないだろうか>
それでなくても、天界に住む天使はとても気高く美しいと聞く。
女性が増えれば少子化という問題も消えるのではないだろうか。
そう考えた王様は、まず天界をわが物にしようとします。
あっという間に天界は戦火に包まれ、幾人の天使が翼を捥がれ死んでいきました。