ギルディラヴ~社長と誓う偽りの愛~
「仁科さん…このまま強引に奪えば『うん』と言ってくれるのか?」


ご、強引って・・・!?

優しい物腰だけど、社長の濃紺の瞳に宿る光は獣じみていた。



「ほ、本当に私の命、保証してくれますよね」



「ああ…するよ」


社長は抱擁を緩めて、私との間に距離を置く。


「じゃあ~後で俺と一緒に副社長である叔父さんに挨拶だ」


「ええ~っ!!?あ、あの…まだ、心の準備が…」


「心の準備なんて要らないだろ?俺たちは偽装結婚なんだから」


社長は私から離れ、デスクの椅子に戻った。


「偽装結婚ですが…結婚は結婚ですよ…」


「・・・少し軽く言い過ぎたね…じゃあ~挨拶は明日にしようか~」


「し、承知しました…」
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