ギルディラヴ~社長と誓う偽りの愛~
「あ…エスプレッソのおかわりを頼む。十和子」

「承知しました」

「!?」

彼のデスクの電話が鳴り響く。

「もしもし…社長室だ。どうした?…」

社長の眉が急に歪み、神妙な顔つきになる。
「仁科組の若頭だと??」

「!?」
まさか…龍さん?でも彼はまだ…塀の中じゃ・・・

「分かった…社長室に通してくれ」

彼は険しい顔つきで私を見た。

「十和子…仁科組の若頭・道明寺龍(ドウミョウジリュウ)という男がお前に会いたいと受付に来ているそうだ」

「龍さんが!?」

「十和子知ってるのか?」

「でも…龍さんは確か…まだムショで・・・お務め中のはずです」

「・・・十和子の知らない間に出所して来たんだろ?」

「・・・」

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