ギルディラヴ~社長と誓う偽りの愛~
「・・・俺…結構、あんた…好みのタイプ」


「!?」


風宮さんは急に距離を近づけて、私の頬に右手を掛けた。


「何すんの?」


「後少し、遅かったら…俺とあんたはあの世に逝ってた…違うか?そのあんたのバックみたいに飛ばされてたぜ…全身…叩き付けられ、骨は粉々、生きていても、植物状態だったかも」



想像するだけで、気分が悪くなる。


「ほら、ちゃんと生きている…俺に感謝しろ…」


「!!?」


そのまま、風宮さんは私の後頭部に空いた手を回して、顔を近づけた。


重なる唇。


重なった時間はほんの僅か。でも、私の脳裏は真っ白に染まった。
思考回路も緊急停止した。








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