ギルディラヴ~社長と誓う偽りの愛~
「はい。社長と秘書の間柄ですが、仕事とプライベートはキチンとわきまえて交際していました。今まで、黙ってて申し訳ありません。会長」



「そうか~まぁ…座りたまえ」


「「はい」」


二人で並んで、椅子に座った。


朱色を基調に極彩色の装飾が施された丸テーブル。


天井の照明も派手だ。目がチカチカする落ち着かない部屋。



「・・・まぁー仁科君が相手なら…私は何も反対しない…。むしろ、歓迎だ…仁科君は美人だし、秘書としても有能だ」



会長…私のコトをそんな風に見てくれていたんだ…なんだか素直に嬉しくて喜んでしまった。


私の父親がヤクザだけに、就活は苦労した。
どこで、接点を持っているのかわからないけど、父と会長は知人で、其の縁で今の会社に入社した。


「お前のコト、過大評価してないか?」

風宮さんは私の耳許で皮肉に呟く。
私だってそう思ってるけど、会社での私の仕事振りを知らないあなたに言われたくない。


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