ギルディラヴ~社長と誓う偽りの愛~
諒平さんは会社のコトなんて全くわからないはずなのに、見事に社長を演じていた。



会議を終えて、私たちは社長室に戻っていく。



「あなた…ホンモノの役者ね…。演技上手すぎるわ…」


「・・・完璧に演じなければ…命に関わる…潜入捜査って…常に命を張ってんだ。当然だ…」



ムースで固めたはずの額に落ちた長い前髪をかき上げ、返す諒平さん。



表情は涼しげな様子だけど、彼の言葉には重みがあった。




「昼からは新しい店舗の視察だったな」



「はい」



< 72 / 155 >

この作品をシェア

pagetop