ギルディラヴ～社長と誓う偽りの愛～

「・・・」



諒平さんのすすり泣く声が鼓膜に聞こえてくる。



「泣いてるの？諒平さん」



振り返ろうとする私を制した。



「・・・ゴメン…見ないでくれ…十和子…」


「でも…」



「いいから、見ないでくれ…」



顎を乗せていた肩口から顔を離し、私の背中にカラダを屈めて泣いてる顔を隠すように俯かせた。



「情けないなぁ・・・男が泣くなんて…」


「そんなコトないですよ」


「お前の背中にシミを作ってしまった…すまない」