No.1カレシ
「マジだよ…。ったく、無理すんなっつの…。
ちょっと落ち着いたら、送っていくから…。家…どの辺??」
「……あの…」
「…ん?どうした?」
浅野君の低く少し掠れた甘い声が静かな部屋に響く。
「……今…家に誰もいなくて…。
それで…鍵…も…コホコホ…忘れちゃって…。
だから、家に帰れなくて……。」
”マジかよ…。”と呟いている浅野君。
少し考えた後、
「…今日俺ん家泊まってけ。」
「……え??」