俺のもの…さわるな
2年生は3年生の門出…卒業式に立ち会う、それがうちの高校の伝統だ。



多くの卒業生たちは今までの学校生活に区切りをつけるために涙を流す。





そして高校での思い出を胸に、卒業生たちは自分の進路に向かって歩き出すのだ。




「卒業証書授与っ!!」




甲高い教頭の声が体育館に響く。



次々と名前が呼ばれていく中、あたしは彼の席に視線をおくった。



そこに――――――――




彼の姿は…ない。
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