涙恋ｰﾅﾐﾀﾞｺｲｰ
新君も驚いたように目を丸くしている。
隣りの女の人も拓真の急な行動に口をポカ―ンと開けている。
皆がその行動の意味を分からないでいた。
私も分からないままそのまま固まるしか出来なかった。
「お前たちって付き合ってんの？」
いつもとは違った真剣な目が私と新君を捉える。
その瞳に吸い込まれそうになってしまう。
久しぶりに見た拓真の顔はなんだか落ち着かない。
それが、私と拓真との間に出来た縮める事の出来ない距離なんだと痛いほど知らされる。
