涙恋ーナミダコイー
だから、これ以上辛くなるのが嫌で…結局は自分のために拓真との別れを選んだ。
「目、腫れてんな…。待ってて、氷貰ってくるから」
そう言ってまた、新君は人ごみの中に消えて行った。
私はボーっと座っている事しか出来なかった。
「結衣」
そう呼ばれた私は体に電気が走ったみたいにビクッとなった。
それが新君の声じゃないってすぐに分かったからだ。
何であなたが…何であなたはまたここに居るの?
「近藤君…」