涙恋ーナミダコイー



「奥さん喜んでくれると良いですわね」



「はい。喜んでくれると良いんですけどね」


「拓真さん、奥さんの事大好きなのね」


「大好きじゃないですよ。…愛しているんです」


そう言うと九条さんはクスッと笑った。



何を買えば喜ぶのかは九条さんの奥さんがアドバイスしてくれたから、その通りの物を買った。



「それじゃ、今日までありがとうございました」



「良いのよ。明日頑張って頂戴ね!」



俺よりも、何かと熱心になってくれた九条さんの奥さんには感謝しなければならない。



俺だけじゃきっと、何もできなかったとおもうし。



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