悪夢



そうだっ



「容姿や指紋なんか



変えたって



『記憶』は



分かりませんよね?」



確かに、背格好も



雰囲気も体系も



同じぐらいだけど、



私の記憶まで分かる



ハズがない。



きっとみんなは



気付いてくれる!



森本さんは



ハッ!!とした



顔になる。



「っっ!…はっ…そ…



そんなもの……



なっ、なくたって…」



いきなり焦り出す



森本さん。



ちょっと考えが



甘かったんじゃない?


すごく感じ悪いけど



私はそう思った。



「こんなこと



したって無駄ですよ。


記憶が本当の私を



証明してくれる。」



あっ!



「それに、筆跡や



喋り方だって!



分かる人にはきっと分かる」


森本さんは



少し狂ってるよ?



って言いたくなるぐらい



あたふたし始めた



「そんなの…



だっ誰も、しっ



信じないしっ!!」



私、正直



良かったと思ってる。



森本さんの思い通り



進んだら…と思うと



寒気がする。



私はそっと森本さんに



話しかけた。



「だから、ねっ?」



もう、やめよう?








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