しーくれっとらぶ

楽屋

ある昼休み―



あたしは机に顔を乗せて萎えていた。




『はぁ、龍に会いたいよぉ~…(泣)』








あたしはあの喧嘩の時以来数週間龍に会っていない。






もちろん付き合ってからの1ヶ月記念日も電話で話しただけ。







あたしは最近呪文のように何度もこう呟いていた。



「唯、最近彼氏に会ってねぇの??」


拓魅が机に伏せているあたしを見て亜紀に聞いた。


「うん。もう3週間くらいかな??」

「3週間ー!?俺なら我慢出来ねぇよι!!」

亜紀の言葉を聞いて彰が言った。


拓魅と彰はあたしに彼氏がいることは知っているけど、相手が芸能人だってことは話していない。

亜紀も同じ。

あたしと亜紀の彼氏は年上の働いている人ってことにしている。

まぁ嘘ではないからね(笑)ι


『ん~…ι会いたいよぉ……!』



♪~


そんな時、あたしの携帯が鳴った。




『誰だろー…?』

―――――――――
From:慎君
Sub:NOT TITLE
_________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日放課後暇!?
亜紀も連れて
○○の俺らの楽屋
まで来てくんない??

   -end-
―――――――――

相手は慎君だった。


『亜紀、慎君からメール来たんだけど。』

「あたしも来た。行こうよ♪」


亜紀にも同じようなメールが慎君から来てたみたい。


『亜紀はわかるけど、なんで龍からじゃないのかなー。』


龍からがよかったな……なんて思いながら何気なく言った。


「あ…っ、多分さ…忙しいんだよ…!…龍君人気だし…っ…。」


あたしの言葉で亜紀は明らかに動揺した。



なんか怪しい……。



そう思ったけど、拓魅や彰もいたから深く聞くのはやめた。





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