しーくれっとらぶ
『でも…悪いよ、携帯なんて。あたし今のでも十分だし』

「だって、唯の携帯、海外電話出来ひんやん」


龍はそう言って子供のように口を尖らせて言った。


「俺、唯の声2ヶ月も聞けへんとか耐えられへん」

『龍…』

「それに、これから海外での仕事も増えるて言われたし…。唯の声聞きたいねんもん」

『…っ…ぅっ…』


その言葉を言われた時、あたしの目から涙が溢れた。


< 352 / 854 >

この作品をシェア

pagetop