しーくれっとらぶ

希望

龍との電話を切った後すぐに慎君から着信が入った。


『もしもし、慎君?』

「お~唯、さっきの見たぞ(笑)空港に行く龍を中継してたやつ♪」


慎君もさっきのニュース番組を見ていたらしく、冷やかしの電話を入れてきた。


「相変わらずラブラブだよなぁ。…あーもう何だよ!━はぁ!?変れって?━なぁ唯、今から敦と変わるな」

『えっ!?敦君と!?』


どうやら電話の向こうには、smashのメンバーもいるみたいで携帯の中からは、みんなの話し声が聞こえる。


「あ、唯ちゃん?敦だよ。唯ちゃん、愛されてるね~♪さっきのやつさ、俺ら、ちょうどその時休憩で楽屋で見てたんだよ」

あたしの返事を聞く前に携帯からは慎君に代わり、敦君の声が聞こえる。


『そうなんですかー(笑)。龍、馬鹿ですよね?後で怒られちゃうかもしれないのに』

「龍は本当に唯ちゃんにハマってるからね♪龍さ今まで結構女いたみたいだけど、彼女紹介するなんて初めてだぜ?」

『そうなんですか?』


龍はやっぱり何人もと付き合ったことがあるんだ…と少しショックを受けたけど、"紹介されたのは初めて"と敦君が言った言葉が嬉しくて、小さなショックは消え去った。


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