しーくれっとらぶ

♪♪～


『んん━…っ』


あたしは携帯の着信音で今まで自分が寝ていたことに気が付いた。
そして寝ぼけ眼で携帯電話を見つけて誰かも確認せずに電話に出た。


『もひもひ…』

「あ、唯?俺やけど」


━!!


あたしは龍の声で一気に目が覚めた。

パッと時計に目をやると、夜の８時。
あたしがベッドにゴロゴロし出したのは朝の11時くらいだったから……って、あたし何時間寝てんだよぉ……ι
龍に"電話するねっ"って言ってたのに……っ。


『ごめん、龍…、電話するって言ったのに……』

「ええって。それよりさ、今から唯んち行ってええ?」

『え!?あたしの家?』

「おん。ちょっと渡したいもんあるから」


龍の言葉にあたしは部屋を見回す。

━やばいっ!ちょっと散らかってる…っ


「ほな、あと１時間くらいしたら行くなぁ♪」


龍はあたしの返事を聞かずに、そう言って電話を切ってしまった。