しーくれっとらぶ
龍君はあたしと向き合うように寝転んだ。


「唯ちゃん、もう落ち着いたか…?」



あたしの手を握ったまま龍君が聞いてきた。



『うん…。』


そして、しばらくすると龍君は静かに話し出した。



「俺な━…唯ちゃん見た時、何か抱えとる子やなぁて思たんよ…。」


『え…?』


あたしは顔を上げて龍君を見た。


「唯ちゃんなぁ、気付いてへんかもしれんけど時々、むっちゃ悲しそうな目するねんで…?」


あたしは龍君の話を黙って聞いた。



「それにな、俺が近付いたり触れたりしたら怖がってたやん…??」



『…うん……』


龍君はあたしの態度に気付いていたんだね…。


「せやから、あー…何かおっきいもん抱えてんねやな…て思って…。
どないすれば唯ちゃんは楽になんのか…とか
俺は何が出来んのか…とか、むっちゃお節介な事考えててん…。」


あたしは龍君があたしをそんな風に見ててくれてたことや、そんな龍君の気持ちが嬉しくて涙が出そうだった。




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