しーくれっとらぶ
あたしは首を振って、首元から顔を上げて龍を見た。


「本間どうしたん?泣きそうな顔してんで」


龍はすごく心配した顔であたしを見ている。


『龍…遠くに行かないでね…』

「行かへんよ。なんで急にそんな事聞くん?」

『わかんないよ……龍見てたらそう思ったんだもん…』


あたしがそう言うと、龍はあたしを抱き締めて、あたしの頭を撫でる。


「行かへんよ。ずって一緒におるで」

『ん……ごめんね…、急にこんな事言って……』

「ええよ。不安になった時はこんな風にちゃんと言ってや」


龍はそう言ってあたしの額に触れるだけのキスをした。


< 515 / 854 >

この作品をシェア

pagetop