しーくれっとらぶ

『…っ…ごめん…っ｡
あたしのせいで…っ､あたしのせいで龍の仕事に影響出しちゃって……っ｡』

「なんで!?唯のせいちゃうやろ?」


龍はそう言って泣き続けるあたしを抱き締めて､優しく背中をさすってくれていた｡


『だって…っ､…龍､社長さんにも怒られちゃったでしょ……っ?こんな記事……っ｡……龍は人気の芸能人なのに…っ…こんな記事出たら……っ｡』

「そんなん別にどおってことない｡俺は唯の方が心配やねん｡」

『あ､たし……?』


あたしは龍の腕の中で顔を上げて龍を見た｡


「嫌がらせとかなかったか……?
昨日社長とマネージャーが言ってきたねん……｡俺の彼女のことが掲示板に載ってたって……｡
その掲示板は事務所がすぐつぶしたらしいんやけど……､携帯番号とか写真が載っとったってらしくて……｡」

『…っ…｡』


あたしは龍から顔を逸らした｡
そんなあたしを見て龍はあたしの顔を覗き込むようにして聞いてきた｡


『やっぱり嫌がらせあったんやな…!?』


あたしは黙って頷いた｡