しーくれっとらぶ
「なんで黙るん……。」
龍があたしから目を逸らして頭を抱え込むようにして座った。
『だって……。』
怖いんだもん……。
どうしてだろう。
今までは好きなら好きって普通に伝えれたのに。
今は何故かブレーキをかけちゃう。
「俺のこと好きじゃないんやろ……?」
龍は顔を上げずに言った。
『違うよ…!』
違うのに……。
大好きなんだよ。
あたしの目からは涙が流れた。
「唯の考えとることよぉわからんわ……。」
龍はそう言って立ち上がった。
「送る。俺が呼んだんに悪いけど今日は帰ってや。」
『え……。』
龍はスタスタと玄関の方に歩いていっている。