しーくれっとらぶ
トントン―…
あたしがベッドに倒れ込んでボーっとしていると、あたしの部屋のドアがノックされた。
「唯?」
ドアの向こうから聞こえる声は陸だった。
「入るぞ。」
あたしの返事を聞かずに陸はあたしの部屋に入ってきた。
あたしはいつの間にか流れていた涙を慌てて拭いた。
『どうしたの?』
あたしはできるだけ明るい声で話した。
「どうしたのか聞きたいのはこっちなんだけど。電気もつけないでなにやってんだよ。」
陸はそう言って部屋の電気を付ける。
『あはっ。電気つけるの忘れちゃったι』
あたしはわざとおどけて笑った。