しーくれっとらぶ

あたしが話す間梨華さんは黙ってあたしの全然まとまっていない話を聞いてくれた。


「もっと泣いていいんだよ……。」


あたしが涙を止めながら言葉に詰まった時、梨華さんはそう言ってあたし濡れた髪を撫でた。

そしてあたしをギュッと抱き締めてくれた。


「今はいっぱい泣いていいんだよ…?悲しい時はいっぱい泣いて辛い気持ちを体の外に流すの。
全部流すことは出来ないけどちょっとは楽になるのよ。
辛いのを体の中にためちゃだめだよ。」


梨華さんはそう言うとあたしをバスルームに連れて来た。


「シャワー浴びておいで。風邪引いちゃうから。」

『…うん…。』


ビッショリに濡れた服を脱いでお風呂場に入った。















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