しーくれっとらぶ
『待って!』


あたしは京を呼び止めて京にお金の入った封筒を渡した。
今まで京があたしに払ったお金だ。

男の人たちからもらったお金は使うこともなく、あたしの部屋の引き出しに貯まっていくばかりだった。

だからあたしは今までもらったお金は全部男たちに返した。


「なんだよコレ。」


京は受け取った封筒とあたしを交互に見て言った。


『今までにもらってたやつ。』

「あぁ。いらねぇよ。」


そう言って京は封筒をあたしに返してきた。


『駄目。あたしのけじめだから』


封筒の中にはかなりの大金が入っている。


「もしかして金全く手つけてなかったのか?」


頷くあたしを見て京はプッと吹き出した。


「普通使うだろ(笑)。」

『あたしお金欲しかったわけじゃないから。―とにかく!お金は返すね。』


あたしは封筒を京に押し付けた。


「わかったよ。」


京は封筒を受け取った。


『京、ごめんね…。』

「は?俺そんな言葉言われるようなことされてねぇよ。」


京はそう言うと屋上を出て行った。












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