しーくれっとらぶ
『…また別れるなんてことないの……?』

「もう絶対離さへんから」


あたしの問い掛けに龍ははっきりとそう答えた。


その言葉を聞いた瞬間あたしは龍の胸に飛び込んでいた。

龍はそんなあたしを受け止めてくれたんだ。
ギュッて抱き締めてくれた。


それからあたしたちは離れていた時のことをお互いに話した。

あたしがやってしまった過ちも全て…。

隠し事なんてしたくないから。

だけど、龍はそんなあたしも受け入れてくれた……。

嫌われちゃうんじゃないかって不安だったあたしを抱き締めて大好きやでって言ってくれたんだ。


そしてあたしが1番気になっていたことも聞いた。

あの時…あたしがマンションの前で龍を待っていた時に龍の隣にいた女の人のこと。

あの人…龍の彼女だったのかな…?


「あぁ、あれは慎の妹やで」


龍はそう言って笑った。

あの時、横浜にいる慎君の妹さんがたまたま遊びに来たんだって。

慎君が仕事だったから龍がその妹さんを迎えに行ったみたい。


「ずっと唯のことが好きやったって言うたやろ?彼女なんか作らへんよ」


龍はそう言ってあたしのおでこにチュッとキスをした。









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