しーくれっとらぶ
そして気がつくと日はすっかり落ち、辺りは暗くなっていた。

あたしたちは車に戻り、夜の海を眺めていた。


『あ……』


あたしは龍の指元に光る指輪を見て思い出した。


…あたし…指輪もネックレスもないんだ……。

捨てちゃったんだ……。


『龍…あたし…』


あたしは龍に自分の右手を見せた。

そしてすぐに謝った。

指輪とネックレスを捨ててしまったことを。







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