しーくれっとらぶ
龍はあたしの話を聞いてポケットから何かを取り出した。


「ほら…」


開いた龍の手の中には何故か捨てたはずの指輪とネックレス。


『どう…して…?』


あたしはそれらを手に取って龍を見た。


「何日か前に陸が持ってきた」

『陸が……?』

「せやで。…―俺な唯と話した日からずっと考えてた…。…俺間違ってたんかなって。俺は、別れれば唯は幸せになれるって思ってたけど、そうじゃないんかなって……そしたら陸がそれ持ってきたねん。多分聖夜さんとかに俺のマンション聞いたんやろうな。"唯の幸せ考えてるならそばにおれ"ってさ」







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