シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
今日は、練習がない日で良かった。
あまりにスケジュールがハードなため、
平日の習い事は文化祭が終わるまで、お休みすることにした。
とぼとぼと、一人で家に帰る。
実里に言われたことが、ランダムに頭の中を通り過ぎていった。
……長島くんに、連絡してみようかな……。
それとも、ちぃに……。
考えながらケータイを取り出す。
すると、タイミングよく着信音が鳴った。
「もしもし?」
『おー、ひなた?』
「涼介」
その優しい声にホッとする。
『実里、なんだって?
大丈夫だったか?何か言われたんだろ?』
呼び出されたことは言ってあったから、心配してくれたみたいだ。
「うん……大丈夫……きゃっ!」
「誰が大丈夫なんだよ!
フラフラ歩きやがって!」
突然後から制服の襟をつかまれて、驚いた。
振り返ると、心配そうな涼介のタレ目がこちらをのぞきこんでいた。
「もー!最初から声かけてくれればいいじゃん!」
「だって、あまりにもトボトボしてるからさ」
涼介は苦笑した。