シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
「んな、不安そうな顔して……見てられねえよ」
「……そんな顔、してるかな」
「おー、いつもより不細工」
「ひどい!」
ぱし、と背中を叩くと、涼介は笑った。
「送ってくから、一緒に帰ろうぜ」
「え、でも、涼介んち、逆でしょ」
「いーの!役作りってやつ?
クリスティーヌを守るラウルだから、俺」
守る……。
だって。
あたしの不安をそのタレ目で見透かしたの?
嬉しくなっちゃうじゃん、もう。
「……どーせ、イヤミ言われたんだろ。
女は陰湿だからなー」
「うん、言われた言われた。
母親の営業ついていけ、学校来るなだってー」
「うわ、ひでー。
ってか、ムカつく。俺、ガツンと言ってやろうか」
「いいよ。
そんなことしたら、よけいあたしの立場が悪くなるよ」
「なんで」
「涼介はかっこいいからね。
ファンの女の子たちに嫉妬されるでしょ」
ぴた、と涼介の足が止まった。
「……なんだそれ」
聞こえた声は、いつもより低かった。