シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
あたしは何かに突き動かされるように、
ちぃの家へと向かった。
あまり乗らない自転車をこいでいるうちも、
胸に宿った不安は消える事はなかった。
どうしてだろう。
だけど今、ちぃに会わなきゃいけないような気がしたんだ。
何かが、ちぃを苦しめてる。
そんな予感がするんだ。
「ごめんくださーい!!」
門の外から声をかけるけど、応答はない。
試しに押してみると、門は難なく開いた。
玄関に駆け寄ったあたしは、古い木のドアを、ドンドンと叩く。
「ちぃ!ちぃ、いないの!?」
ドアノブを回してみる。
しかし、鍵がかかっているようだ。
「ちぃっ!!」
もう一度、大声で呼ぶ。
すると……。
ガチャリ。
鍵のかかっていたドアが、ひとりでに開いた。
「ちぃ、入るよっ?」
どうしてドアが開いたとか、今は関係ない。
急いで靴を脱いで、居間のドアを開けた。