シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
学校に着く。
学年中が、ザワザワしてる。
「おっす、ひなた!調子はどう?」
教室に入るなり、涼介がいつもの調子で絡んでくる。
あたしはそれに、ホッとした。
「それがさぁ、久しぶりに見ちゃって」
「何を?」
「アレ」
「あっ、まさか、アレ?
縁起わるぅ~」
中学から一緒の涼介は、
あたしの無駄な能力の事を知っている。
幽霊を見た事を察したのか、
涼介は自分の両腕を温めるようにさすった。
「おい、イチャイチャしてんなよー。
早く着替えた方が良いぜ」
涼介の友達が、声をかけてくる。
オーディションは早速、一限からだ。
あたし達は体操着に着替え、講堂に移動しなければならない。
オーディションを受けない生徒と、デザイン科の生徒は、
観客席から見守る事になっている。
涼介はタラシな顔でにこりと笑うと、拳を突き出した。