シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
結局教室に行ったのは、休み時間になってからだった。
それまでは保健室に行ってしまった。
のっそり顔を出したあたしに、恵が駆け寄る。
「ひなた、病院だったんだって?
大丈夫だった?」
「うん、大丈夫……」
「ひなた、ちょっと」
横から出てきたのは涼介だった。
いつものタレ目が、ちょっとだけつり上がっている。
「なに?」
「ちょっと話がある。来て」
涼介は強引に、あたしの腕をつかむ。
そのまま教室から出されてしまった。
「今来たばっかりなのに~」
「いいから、こっち」
「も~、何よう」
いつもの調子でいけば、涼介もいつもの顔に戻ってくれる。
そんな期待ははかなく散った。
涼介に連れて行かれたのは、いつも発声練習をしていた倉庫だった。