シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】


けど。


だけど。


少し近づいたと思ったら、一気に離れていってしまうの。



『彼の闇にひきずられる』



その言葉の意味が、ようやくわかった気がした。


病気のせいだけじゃない。


ちぃには、あたしをときめかせる麻薬以上の力で。


あたしを不安にさせる、何かがある。



「……見てられねえよ」



涼介は、優しくあたしの頭を抱き寄せた。


もう抵抗する力もないあたしは、大人しくその胸に寄りかかった。


涙が、涼介の制服のシャツに染みていった。


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