シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
「健闘を祈る!」
にか、と笑った歯は、今日もシミ1つない。
「……そっちもねっ!」
あたしも拳をにぎり、涼介の大きな拳に、コツンとあてた。
涼介はまたニッと笑い、先に教室をでた友達を追いかけていった。
「ひなた、うちらも行った方が良いよ」
幸せな瞬間から現実に引き戻してくれたのは、友達の恵(めぐみ)だ。
「またにらまれてるし~。
あんま、教室でイチャこかない方がいいよ」
恵の意見に、カチンときた。
イチャこくって、表現悪くない?
だけどあたしは、彼女に従った。
確かに、教室のすみから女子達ににらまれていたからだ。
その真ん中に、今日一番のライバル、いや、敵……。
実里(みのり)がいた。