シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】


「危ないっ!!」


気がつけば、叫んでいた。


実里の身体の上に……。


誰も下ろしていないはずの幕が、天井から下りてきたのだ。



「きゃああああ!!」



ブツン。


そんな嫌な音が、悲鳴の裏でした。


幕は下りるだけでなく、それをまとめていたワイヤーごと……。


彼女の腰の上に、落ちた。



「嘘!なにあれ!」



恵が青ざめた顔で叫んだ。


舞台も観客席も、騒然となる。


幸い、実里は幕の下からすぐに救出された。


大きな怪我は、ないようだけど……。


背中を、ぞくりと冷たいものが走る。


思わず、幕が上げられていたはずの舞台の上を見た。


しかしどこにも、人影はない。



まさか……。


あの、女の霊が……?


いやでも、


一体どうして……。


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