シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
「あ、猫……」
「?」
「どっかの野良猫を追いかけてきたら、
いつの間にか、ここにいたの」
あたしは冷や汗だらだらで、演技をした。
学校で学んだことが、こんなところで生かされるとは。
「へえ……」
「え、えへへ……」
「で、何で人の家をのぞいてたの?」
彼は怪訝そうなまなざしをこちらに向ける。
うっ、やっぱり不自然だったか……。
「お、お庭が」
「庭が?」
「すごいなあ、って……」
「……すごい古い家だと、思ったんだろ?」
「ま、まさかそんな」
見抜かれてる……。
あたしの演技も、まだまだだなぁ……。
「いいよ、正直に言えば?
最近ここに越してきたばかりだけど、
しょっちゅう肝試しの小学生が来るんだよ。
勝手に柵の間から入ってきて、
俺を見て幽霊と間違えて、
ギャーギャー言いながら帰っていくんだ」
「……ぷっ……」
「こんな長い足がついてるのにね」