シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
千影くんは、天井からあたしへと視線を移し、
にこりと笑った。
デザイン科だけど、制服を普通に着こなして。
それでも誰よりかっこよくて、目立つ。
そんな千影くんに、あたしは好感を持った。
「ちょ、ちょっと、ひなた……」
突然の王子様出現に、恵があたしの袖を引っ張る。
「あ、デザイン科の佐藤千影くん。
ひょんなことから知り合ったの。
千影くん、こちらは友達の恵」
「へえ。
こんにちわ、恵ちゃん。
ひなたちゃんとは、
迷子を保護した縁で、知り合いました」
「迷子?」
「余計な事は言わなくてよろしいっ!」
あたしは千影くんの腕を、軽くたたく。
「千影くん、スタッフなの?
何やるの?」
「照明デザイン。
どこでどんな光を落とすか、考える人。
実際に当てるのは、別のやつ」
「へえ!
あ、あたしの上にいーっぱい、スポットあててね!」
「はは、そんなに当てたら照明焼けするよ?
ひなたちゃん、せっかく白くて綺麗なのに」