シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
ざわ、と背中を何かが走り抜ける。
あのまま連れていかれたら、あたしは何をされたんだろう。
「何の根拠もないでしょ、それ」
「だよね、考えすぎだよね」
「うん。けど、用心にこしたことないね。
ひなたちゃん、憎まれる理由はないけど、
妬まれる要素は十分じゃん?」
「……正直にありがとう」
そうでした……。
あたしが役を取ったことを、皆が喜んでるわけじゃない。
「そんな不安そうな顔、しないの」
千影くんが、あたしの頭をぽんぽんと撫でた。
「何かあったら、俺に言って?
こう見えて、強いから」
「……やだ」
「なんで。遠慮?」
「だって、千影くんのあの力、
他の人には見られたくないもの……」