シークレット・ガーデン ~禁断のキス~【更新停止中】
ぴく、と千影くんの指が止まった。
一瞬だけ、真顔になった彼は。
すぐ、いつものつかみどころのない笑顔に戻った。
「……大丈夫。
アレは、超必殺技だから。
ピンチの時しか出ないよ」
「本当に?
ダメだよ、もうあんなことしちゃ。
おかげで、助かったけど……あ」
「何?」
「お礼言うの忘れてた!」
あたしって、なんてバカなんだろう。
慌てて頭を下げた。
「助けてくれて、ありがとう」
ぱっと顔を上げると、
キョトン顔の千影くんがいた。
その頬は、少しだけピンクに染まっているように見えた。