鯖を読んでる転校生＝社長！？

「・・・・ぅわぁっ！！」

バタッ

停止していた思考回路が再び作動してあたしはベッドから落ちてしまった。

そうだ、あたしは引っ越ししてきたんだ、泣く泣く。

にしても朝からキスは・・・。

「何びっくりしてんだよ？」

そう言って吉一光河があたしを覗き込んで来た。

「べ、べ、別に」

優しく手をさしのべてくれる。

あたしは一瞬その手を掴みそうになったけど、やっぱり手を引っ込めた。　　

染まらないってきめたから。　　

ゆっくり立ち上がって部屋を出ていく。

・・・ぇ、あたし今からどこ行くの？？

部屋を出てきたもののこの広い家のかってはまだわからないし、どこに行きたいのかも曖昧で戸惑う。