ツンデレ彼女と無関心彼氏
数歩先を歩く猛の後を、はぐれないように必死について行く。
本当は腕組んだりとか、手繋いだりしたいけど……。
あたしの性格じゃ、出来ない。
見え隠れする猛の背中を追い掛けて、角を曲がったその時。
「助けてくれ゙ぇえーーー」
「きゃああーーーッッ!!!!」
患者の服を来た血まみれの男の人が、あたし目掛けて走って来る!
怖すぎ。怖すぎ。怖すぎ。怖すぎ。怖すぎ!!
思わずその場にしゃがみ込み耳を塞ぐ。
周りから聞こえる何かを叩く音や、苦しそうなうめき声に涙が出て来る。
怖いよ……猛……!